神話探訪 日向の国高千穂から奈良橿原へ

壮大なドラマで彩る【 記・紀 】神話の世界 その足跡を訪ねる

ニニギノミコトの降臨に際し随伴した神々

ニニギノミコト随行した神々

 

〇  天児屋命(アメノコヤノミコト) ・ ・ ・ 中臣氏の祖先

〇  布刀玉命 (フトダマノミコト) ・ ・ ・ 忌部氏の祖先 

〇  天宇受売命(アメノウズメノミコト) ・ ・ 猿女君の祖先

〇  伊斯許理度売命イシコリドメノミコト) ・ 作鏡連の祖先

〇  玉祖命(タマノヤノミコト) ・ ・ ・ ・ 玉祖連の祖先

 この5柱の神を「五伴緒」(いつとものお)といい、天照大神が天の岩屋にお隠れになり、世界が真っ暗になったとき,岩戸を開き出ていただこうと活躍した神々である。

ちなみに、この天の岩屋の部分を【 古事記 】から引用すると

『 天の金山の鉄を取って伊斯許理度売命イシコリドメノミコト)に命じて鏡を作らせ、玉祖命(タマノヤノミコト)に命じて八尺の勾玉(やさかのまがたま)を数多く長い緒に貫き通した玉飾りを作らせ、天児屋命アメノコヤネノミコト)と布刀玉命(フトダマノミコト)に天の香山(あまのかぐやま)の茂った榊(さかき)を根こそぎ掘り取ってきて、その上方の枝に八尺の勾玉(やさかのまがたま)を数多く長い緒に貫き通した玉飾りをつけ、中ほどの枝に八尺の鏡(やあたのかがみ)をかけ、下方の枝には白い幣(へい)と青い幣をさげてこれを布刀玉命(フトダマノミコト)が尊い御幣(ごへい)として捧げ持ち天児屋命(アマノコヤネノミコト)が尊い祝詞(のりと)を寿ぎ申しあげた。天手力男神(タジカラオノカミ)が戸の脇に隠れ立ち天宇受売命(アメノウズメノミコト)が天の香山の日陰蔓(ひかげのかずら)を襷にかけ、真析蔓(まさきかずら)を髪飾りにして、天の香山の笹の葉を採物に束ねて手に持ち、天の岩屋の戸の前に桶を伏せて踏み鳴らし、神がかりして胸の乳を露出させ、裳の紐を下げた。すると高天原が鳴り響くほどに数多(あまた)の神々がどっと笑った。』

とあり 岩屋の中の天照大神は何事かと少し岩戸を開けたところを天手力男神が手を取って引き出した。

 

この5柱の神の外に降臨に御伴をした神々は以下である。

 

〇  手力男神(たじからおのかみ)・ 岩屋の戸を引き開けた神

〇  思兼神(オモイカネノカミ) ・ 天照大神に岩屋から出ていただく方法を考えた神

〇  天石門別神アメノイワトワケノカミ) ・ 宮廷の門を守る神

〇  天忍日命(アメノオシヒノミコト) ・ 大伴氏の祖先」

〇  天津久米命(アマツクメノミコト) ・ 久米氏の祖先

  天忍日命と天津久米命は降臨に際し、太刀を腰に下げ弓矢を取り御子の前に立ち先導した。